8月29日、東京・大手町にあるUBSグループのオフィスで開かれたイベントに、SVP東京の投資・協働先である認定NPO法人ReBitの藥師実芳代表が登壇。UBSグループ社員有志とSVP東京パートナーの計14名が参加し、取り組む社会課題について議論しました。
『性別違和があることを相談できず、17歳で自殺未遂。「だれかとちがう」ことで悩む子どもたちに「あなたのままで大丈夫」と伝えたくて20歳でReBit設立しました。』という言葉で自己紹介した藥師さん。現在は、LGBTQも自分らしく「学ぶ・働く・暮らす」ための事業として、学校でのLGBTQ研修、ダイバーシティと就労に関する国内最大級のイベント開催、LGBTQが働きやすい就労移行支援、自治体のまちづくりとの連携などに取り組んでいます。
続いて紹介したのは、LGBTQに関する世界各国の法律の状況です。

差別を禁止する法律や婚姻の平等が保証されている国や地域を青色で、LGBTQであることが罪に問われる国や地域を茶、赤、オレンジ、黄色で表現しています。日本は、G7で唯一、差別を禁止する法律や婚姻の平等が認められていない国です。
日本では、SOGI理解増進法が2023年に成立し、積極的に対応する企業も増えるなど、一定の進展がありますが、依然としてLGBTQが困難に直面するケースが多いことを訴えました。
藥師さん自身がトランスジェンダーとして経験してきたこともまじえての肉声と、困難に直面する比率の高さです。

特に、助けになってくれるはずの福祉や医療の現場で、窓口の担当者や医療関係者に理解されなかったり、かえって傷つくことがあり、結果的に頼れなくなってしまうという深刻な問題が調査結果の数字に表われています。

こうした当事者の声の紹介の後、LGBTQに関する活動としていま全国各地にどんな団体があり、どんな課題を抱えているのか、そうした団体と企業が連携して取り組んできた実例について説明しました。
その上で、LGBTQを取り巻く課題を解決・改善するために、企業ができることのアイデアを求めました。

グループに分かれての議論からは、企業が契約している福利厚生サービスの中に、LGBTQ関連の相談もできることをひとつのメニューとして位置づけることができれば、多くの企業に一気に広がるのではないかというアイデアが出ました。さらに、藥師さんから同性婚が法律的に認められていないため、例えばカップルの一人が亡くなった時に財産の相続を受けることができないなど、当事者の不利益につながる具体例を聞いたことから、専門知識のある金融機関として、相続や遺言、信託などの面で支援できることがあるという話に発展しました。
2024年に始まったこのセッションは今回が28回目になります。月1回のペースで様々な領域の社会課題に取り組む団体代表に登壇してもらい、UBS社員有志がビジネススキル・専門性を活かして議論し、新しい切り口や実効性のある解決策を考え、SVP東京と連携して実際の取り組みにつなげていく仕組みです。次回は9月25日の予定です。