9月25日、東京・大手町にあるUBSグループのオフィスで開かれたイベントに、SVP東京の投資・協働先であるNPO法人クリーンオーシャンアンサンブルの河川プロジェクトリーダー・室谷雄作氏が登壇。UBSグループ社員有志とSVP東京パートナーの計20名が参加し、取り組む社会課題について議論しました。

「海洋ごみゼロの世界」をビジョンに掲げるクリーンオーシャンアンサンブルは、海洋ごみの回収から再資源化まで包括的に取り組んでいますが、近年、河川から海に流入するごみに着目した活動に力を入れています。室谷さんはそのプロジェクトのリーダーです。

調査によると、日本国内から海に流出するごみは年間に2万トンから6万トン、そのごみの80%は「街ごみ」です。室谷さんたちは、河川から海に流出する前の段階で回収するための回収装置の開発、調査研究などを行っています。

クリーンオーシャンアンサンブルは香川県の小豆島を拠点に活動しており、上記の写真は、香川県高松市の二級河川、詰田川での実証実験の様子です。これまでに6回の実証実験を行い、累計で110kg以上のごみを回収しています。軽量な装置で、比較的簡単に設置、実施できるのが特徴です。

また、分別回収型ビーチクリーンや、回収海洋ごみの定量化を促進する「海洋ごみMAPアプリと海洋ごみMAP」も開発リリースしています。

個人でも団体でも、その場で拾ったごみの写真を撮ってアプリに登録することで、ごみの内容や場所などを記録し、可視化するものです。

さらに、回収したごみを分別し、さまざまな商品に「再資源化」する事業を行っています。

室谷さんたちは、この河川での回収ができる場所を全国各地に広げていこうとしていますが、それができるスタッフや財源が不足しています。
この日の議論では、クリーンオーシャンアンサンブルの活動に関わってくれる人を増やすためのアイデアを求めました。

グループに分かれての議論からは、東京から見て小豆島は距離があるが、瀬戸内海は芸術祭や美術館など観光資源もあり、ビーチクリーンの体験と組み合わせた企画などで家族連れで参加してもらえる可能性があるのではという提案がありました。さらに、ダイバーなど海と関係のある社会人サークルへの広報、地方銀行のネットワークの活用、ごみ拾いをクエスト型のゲームに仕立てるなど、さまざまな角度からのアイデアが出てきました。加えて、企業に働きかけることでその企業が勧めるボランティア活動に位置づけられれば、社員としては参加しやすくなるという実務的な意見に室谷さんはうなづいていました。

2024年に始まったこのセッションは今回が29回目になります。月1回のペースで様々な領域の社会課題に取り組む団体代表に登壇してもらい、UBS社員有志がビジネススキル・専門性を活かして議論し、新しい切り口や実効性のある解決策を考え、SVP東京と連携して実際の取り組みにつなげていく仕組みです。次回は10月29日の予定です。