5月21日、東京・大手町にあるUBSグループのオフィスで開かれたイベントに、SVP東京の投資・協働先である株式会社ピリカの小嶌不二夫代表が登壇。UBSグループ社員有志とSVP東京パートナーの計16名が参加し、取り組む社会課題について議論しました。
小嶌さんは、京都大学大学院の時に世界を一周、ごみの自然界流出問題を間近に体験したことから帰国後に「ごみ拾いSNS ピリカ」の開発を開始。2011年に大学院を中退し、株式会社ピリカを設立して起業しました。
ごみ問題の難しさは、自然界に流出したごみや回収したごみの量や種類などを把握することが難しいため、回収の効果を測ることができず、その結果として対策が進まないことにあると考え、ごみを定量的に把握することと、ごみの流出量を削減し回収量を増加させることにフォーカスした事業展開をしています。
その最初のサービスが「ごみ拾いSNS ピリカ」で、個人が道路や公園などでごみを拾い、その写真をアップロードすることで、どこでどんなごみが拾われたのか、「見える化」するアプリです。

多言語に対応し、世界各国の自治体や企業と連携した取り組みと、個人の自発的な活動が日々続いています。
続いて、SVPと協働していた約10年前に開発したのが「ごみ分布調査サービス タカノメ」。スマートフォンで道路を撮影し、画像解析することで、ポイ捨てごみや不法投棄の分布調査を行うシステムです。

さらに、スポーツクラブや自治体と連携するなどして、ごみを地産地消するリサイクル製品の開発などに事業を広げてきました。

そしてこの日、小嶌さんが議論のテーマとして相談したのは新規事業、ロボットによる海岸漂着ごみの回収事業の資金調達についてでした。
寄付で90億円を集め、大規模に海洋ごみの回収に取り組んでいるオランダのNGOの例を挙げ、スポンサーを募るためのアイデアなどを問いかけました。


議論では、AIやロボット技術の発展により、開発資金が用意できれば1年ぐらいで実用化も可能な状況になっていることが関心を集めました。一方で、子ども支援などと比べて共感を集めにくい領域になることもあり、ある地域の海岸を特定して資金提供を呼びかけるなどの工夫が必要ではないかという意見が出ました。また、例えば、M&Aで会社を売却して手元に資金のある起業家に事業への参加を提案することや、富裕層に対して寄付に関する助言をしている顧問税理士に働きかけることなど、さまざまなアイデアが飛び交いました。

2024年に始まったこのセッションは今回が25回目になります。月1回のペースで様々な領域の社会課題に取り組む団体代表に登壇してもらい、UBS社員有志がビジネススキル・専門性を活かして議論し、新しい切り口や実効性のある解決策を考え、SVP東京と連携して実際の取り組みにつなげていく仕組みです。次回は6月19日の予定です。