11月28日、東京・大手町にあるUBSグループのオフィスで開かれたイベントに、SVP東京の投資・協働先である一般社団法人グッドネイバーズカンパニーの清水愛子代表が登壇。UBSグループ社員有志とSVP東京パートナーが会場とオンラインで9名参加し、取り組む社会課題について議論しました。

グッドネイバーズカンパニーは、「すべてのお年寄りが生涯「食べる力」を楽しく鍛えながら、健康長寿に暮らす社会をつくる」ことをビジョンに掲げています。
清水さんは、お年寄りの「食べる力」が重要な社会課題であることを実感してもらうため、「誤嚥性肺炎」が原因で亡くなる人が増えていることを説明しました。日本人の死因の第6位、100人のうち4人を占めています。

お正月が近づいていますが、餅を喉に詰まらせて亡くなる人は年に300人に上ります。
医療や介護にかかる費用の面からも、高齢者の食べる機能を維持することの重要性が注目されています。

その課題に対して、機能訓練をゲーム感覚でスポーツ競技にした「くちビルディング選手権」を開発しました。

その競技種目のひとつが、「黒ひげペロリ」。
鼻の下に小さく切った海苔を貼った後、舌を上に伸ばしてペロリと食べます。清水さんが実演し、セッションの参加者も大笑いしながら体験しました。
舌を口から大きく出して、さらに上方向に伸ばすという動作は、日常生活ではすることのない動作なので、舌の筋肉への良い刺激になるということでした。
この「黒ひげペロリ」など、楽しくできるプログラムを30日分、PDFと解説動画で公開しています。
https://kuchi-building.jp/mainichi_kuchi_building
「笑えるおくちの筋トレ: おいしく食べよう一笑涯! 」という書籍名で、今年、出版もされました。
https://amzn.to/4p93dwx

プレゼンの後、医療やヘルスケアに関わる業界以外の分野の企業ともどうすれば連携して活動をより広く社会に届けていけるか、また、50代のビジネスパーソンにも自分ごととして受け止めてもらうために何ができるか議論しました。

議論からは、競技の面白さから保育園なとでまずは子どもたちに体験してもらい、孫世代と一緒に祖父母に参加してもらう機会を作ることが結果的に普及を加速するのではないか、コンテンツとして完成度が高いので研修を提供している会社に研修コンテンツのひとつとして取り入れてもらえるのではないかといった案が出ました。また、電車の中や病院待合室のモニターなど、「口の筋トレ」の短い動画を見てもらえれば効果的な広報になりそうな場面のアイデアも多く出ました。

今回で2025年の10回のセッションを終了。来年は1月30日から再開します。月1回のペースで様々な領域の社会課題に取り組む団体代表に登壇してもらい、UBS社員有志がビジネススキル・専門性を活かして議論し、新しい切り口や実効性のある解決策を考え、SVP東京と連携して実際の取り組みにつなげていく仕組みです。