9月20日、東京・大手町にあるUBSグループのオフィスで開かれたイベントに、SVP東京の投資・協働先であるケアプロ株式会社の川添高志代表が登壇。UBSグループ社員有志とSVP東京パートナーの計11名が参加しました。

UBSグループとSVP東京のパートナーシップによるコンサルティングセッションの8回目です。社会的課題の解決に取り組むNPOやソーシャル・ベンチャーの課題について、UBS社員有志がビジネススキル・専門性を活かして議論し、新しい切り口や実効性のある解決策を考え実際の取り組みにつなげていく仕組みです。

ケアプロの川添代表は、看護師・保健師の資格を取得した学生時代から起業を志し、20代でケアプロを創業しました。最初の事業は「ワンコイン健診」。健康診断を受診する機会がないまま健康を悪化させてしまうおそれのある人たちを対象に、駅などで手軽に血液検査などが受けられる仕組みを作り、その後、国の施策にも取り入れられました。
さらに川添代表は、従来の医療・保健制度の枠にはおさまらない、新しい事業を次々と開発してきました。そのひとつが「ドコケア」と名付けた外出支援。看護師が付き添うことで、難病をもつ子どもがテーマパークなどに遊びに行ける、ケアが必要な家族が移動できる範囲や選択肢が一気に広がる、健康に不安のある経営者が安心して散歩できるなど、さまざまな事例を紹介しました。

さらに、各種のスポーツ大会の会場に看護師を派遣する「スポーツ救護」や、多様な健康課題を抱える学生が増える中で修学旅行やスキー教室などのための「教育旅行看護」などの事業も広げています。

参加者の誰にとっても身近な事例をふんだんに紹介しつつ、プレゼンは進みました。
そして、こうしたサービスをさらに活用して、企業向けに新たな福利厚生の事業を開発できないか、グループに分かれて議論しました。

議論では、会社の健康診断は受けても、その後の経過観察が疎かになったり、再検査が必要と言われてもそのままになってしまったりするケースが多いことは、どの企業にもあるのではないかという声があがりました。そうした実態への対応として、看護師に会社に来てもらっての手軽な健康チェックやセミナーなど、UBSグループも含めて大手町の企業にアプローチできそうなアイデアが次々と出た時間になりました。

次回セッションは10月24日。月1回のペースで様々な領域の社会課題に取り組む団体代表に登壇してもらい、UBS社員有志とSVP東京のパートナーシップで支援できることを模索していく取り組みを続けます。