【20周年企画】 株式会社AsMama
「協働期間は合宿のようなものでした」

 

2017年に協働を終えた株式会社AsMamaの甲田さんに、協働に至るまでの経緯から、協働の様子について話を伺った。

▼インタビュー(取材:2023年3月2日(木))

 

(Q)SVP東京の協働に応募したきっかけ、理由は何でしたか?

(甲田)2012年4月に「子育てシェア」という知人間で子どもの送迎や託児を頼りあえる事業を始めました。登録料も手数料も一切かからないにも関わらず、保険が適用されて、1時間500円で利用できて、支払いは相対で払えばよい仕組みですが、運営側としては儲からないサービスです。
ただ、そうしたものを世の中に広げていくことで、子どもを預ける先がないから仕事を辞めるとか、仕方ないから家に置いてきぼりにするようなことを解消できればと思って作ったのですが、当たり前ながらシステムはとてもお金がかかります。

社員もそれまで地域のつながりづくりを一生懸命にアナログ的にやってきて、誰も大きなお金をもらっていないのは分かっていたのですが、「なぜ私たちがボランティアで、外注に払うお金はあるの?」というようなギスギス感も出てきました。

そして、AsMamaは創業した時からリモートワークです。当時から沖縄の社員や仙台の社員がいて、顔を合わせて「飲みュニケーション」みたいなことはできないのです、コロナ禍になる前から。

この子育て支援を広げる時に、誰に相談すればいいかわからない。ソーシャルな志がある人に相談したいと思いながら、今でこそそういう組織は増えましたが、当時はあまりなくて。視座の高い人、経営、財務、人事などが分かる人に相談しなければいけない時に、いろいろ調べているうちに、SVPという組織があると聞いて、応募したという感じです。

 

(Q)応募する時点で、起業当初の団体もあれば、第2創業的なタイミングの団体もありますが、AsMamaの場合は、どういうステージにあると考えていましたか?

(甲田)2009年の創業から6年経っていました。2012年はAsMamaの受賞フィーバーのような1年で、賞金で経営を支えた1年と言ってもいいぐらいでした。全部優勝するというぐらい2012年は受賞フィーバーで、テレビも新聞もすごく取り上げていただきました。

ただ、外からの見え方とは違って、雇用している人が数人で、社内はこれから組織化していきますというフェーズだったと思います。

 

(Q)SVPとの協働が実際に始まって、印象に残っていることはありますか?

(甲田)始まった頃は、こちらとしては切羽詰まって相談したいことがたくさんある状態なのですが、「AsMamaのミッション・ビジョンは何ですか?」といったことを問答的に話す期間も長くて、今思えば、すごく大事なのは分かるのですが、「それは前回お話しましたけど・・・」という時間が長かったですね。

それよりも、営業やビジネスモデルとか、そういうサポートを早くしてほしい、人材獲得や、社内規定を整えなければ、ということをすごく「早く!早く!」と思い、それがしんどかった時期ではありました。

 

(Q)1年目の成果は何になりますか?

(甲田)私がなぜこんなことをしているかを社員が聞いていたのがすごく良かった1年目でしたね。会議に一緒に行った社員には、創業6年目にして創業の時と変わらないミッション・ビジョンを語っている社長の話を聞く機会になりました。

結局システムとかではなく、ちゃんとつながりを作って、そしてつながりを作るだけじゃだめで頼りあえる関係をアナログとデジタルの両輪で作っていくのだということをしつこいほど聞かされた。例えばチラシを配るとか、イベントの当日はみんなに楽しんで帰ってもらうことが目的ではなくて、そこで出会った人同士がつながって、次は頼りあえるところまでオペレーションするのが自分たちのミッションだということを認識する1年目でした。

 

(Q)協働2年目で記憶に残っていることは何ですか?

(甲田)2016年ごろまでは、AsMamaのビジネスモデルは、全国で交流イベントをしながら、企業のプロモーションやマーケティングをするのが主な収益源でした。それはある意味、自転車操業です。それしかやっていなかったら、コロナ禍でAsMamaも沈没していたと思います。

サステナブルなビジネスモデルを作らなければということをずっと話していて、イベントを実施するだけでは子どもの送迎をお互い頼りあえるような関係にはならないので、その後に3回会えることがすごく大事なんです、という話を何度もしました。3回ぐらい会って、3回のうち1回は子どもを見る経験をすると、その後プライベートで、「子どもの送り迎えをお願いしてもいいですか?」といった関係性になりやすい。しかし、企業と一緒に実施するプロモーション、マーケティングの交流イベントにプラスして2回、自主的に交流イベントを実施するのは結構ハードルが高いです。

それで、何かいい方法がないか議論した時に、マンションの交流スペースは全然使われてないところが多くて、マンションの交流イベントの中で多世代が交流できるように、防災や、お下がり会や、子ども用品に限らずバザーや、大人・子ども関係ないヨガなどを実施することによって、なんとなく顔は知っている同じマンションの住人たちが話したり仲良くなったり、頼り合うことも近いのでしやすいのではないかと考えました。マンションの中で交流イベントを開催することがマンションの付加価値になるようにと始めたのです。

それが不動産会社さんに好評で、住民満足度が高い、コミュニティ付きマンションと言えば売れる。コミュニティ付きマンションで、必ず月に1回交流イベントがあります、隣近所で助け合える仕組みも導入します、コンシェルジュ的にママをサポートする人がマンション内外に多数います、といったことを広告宣伝に乗せてもらったら、2棟目、3棟目、4棟目と広がっていきました。

それで住民アンケートをとったら、「1年で終わっちゃうの?」みたいな反応があり、不動産会社と最低3年間はそうしたサービス付きマンションという形で売り出しましょうということになりました。それまではイベントを3回やりますというようなパッケージを企業に売っていたところから、3年とか5年という帯ビジネスが始まったのが2016年ですね。

 

(Q)2年間の協働の全体を見たときに、協働の成果は何だと思いますか?

(甲田)率直に言って、協働している間は分からないです。部活の合宿のような期間です。ミッション・ビジョンやビジネスモデルについて話して、今日何かを決めて、来週契約が取れたとか、そういう訳にはいかないので。営業も採用も手探りなので、あの期間に成果が出たかというとそんなことはないと思います。合宿が終わっていきなりスーパープレイヤーになりました、とはならないですが、じわじわ効いてくる。
例えば、話をする時には共通言語で話をしないと、ソーシャル村の言葉で話をしても、相手は売上利益やどれぐらい広告宣伝が縮小されるかという頭で見ているから、そういう言葉で話をしないと通じない。社会に良いとかではなく、株式会社と株式会社としてwin-winの関係が築けるかとか。営業に行ってダメだった時の資料の作り直しとか。営業でいい感触だったのはこういう視点で話ができたからかなとか。後でボディブローのように効いてくる感じですね。

 

(Q)「じわじわ」「ボディブロー」という表現を使われましたが、どういう成果につながったのか具体例があれば教えてください。

(甲田)現在、以前からある交流イベントのプロモーションやマーケティングの収益は全体の1割ほどです。

それ以外は、マンションのコミュニティ創生や、自治体の地方創生です。

遊休地になっている公園や図書館など公共施設の空いているところを使って地域の人たちと一緒に交流イベントを実施し、そこに自分たちが開発したアプリを実装することで、暮らしや生活、子育てを頼りあえる街をつくる。するとそこに人が集まってきて、選ばれる町になるので人口が増えて、頼りあえる環境があるから、もう一人産める。そういうことを自治体と一緒にさせてもらっています。

商業施設でも、旧来は単純に月に2回イベントをするサービスだったのですが、そうではなく、商業施設と近隣住民の人たちの地域共生を実施していくということです。コミュニティリーダーになるような人たちを周辺で育成し、施設の中はもちろん、施設の内外で交流イベントなどを「Presented by 〇〇商業施設」という感じで開催させてもらうことで、商業施設だけではできない地域共生の取り組みができるわけです。それを3年、4年、5年と続けていきましょうと、ビジネスモデルそのものが変わって、それが今は9割という感じです。

コロナ禍で商業施設の中でイベントをするのは全面禁止になり、そういう場所がなくなって子育て世帯の人たちが孤立しているのは、生活者だからわかるのですね、コミュニティリーダーは。では、ということで、感染対策をし、公園で少人数に分かれて子どもたちが遊べる機会を作るとか、まだオンラインイベントなんてどこもやってないときにSkypeやZoomなどツールを使ってオンライン読み聞かせ会やオンライン体操を「Presented by 〇〇商業施設」で開催するのです。そうすると、その商業施設さんはそんなことをやってほしいと言っていないのにテレビや新聞が取材に来て、「なぜこういうことをしているのですか?」という話になるわけです。その結果、地域住民は商業施設に感謝し、商業施設も地域に対するプレゼントができるし、「EC(ネット販売)を始めました」というようなことも地域で発信できるのでプロモーション効果もあって、協働が継続しています。

 

(Q)新しい事業を創る甲田さんのエネルギーの源泉はどこにあるのでしょうか?

(甲田)私の30代はハイキャリア、ハイサラリーをひたすら目指していたのです。バリキャリを目指していた。ですが、リーマンショックの翌年、ある日突然、会社の人間の9割が解雇されることになった時に、「あ、もうどこの会社に勤めていてもこういうことはありえるんだ」と。当時は子どもを夜間保育やベビーシッターに預けながら働いていたのですが、とにかく仕事を優先してきた3年間は何だったのだろうと。

親が働くために、子どもたちがいつも行き慣れている保育園だったらまだしも、知らない人に預けられなければいけないという機会は絶対無くした方がいい。

もう一つは、世の中の不便を便利にするビジネスモデルを考えるのは趣味かつ特技みたいなところで、前々職でもビジネスモデル特許を出願したりして、世の中の不便を便利にすることを考えるのが大好きなのですね。

そして、めちゃくちゃ負けず嫌いです。エネルギッシュというより、ものすごく負けず嫌いで、つながりが当たり前の社会を絶対に作ると思いながら、全然そうなっていないじゃないですか。何のために起業したのかと。ここで私が諦めて別のことをし始めたら、むしろ私のこの14年間は何だったのかというところがあるのですね。

 

(Q)恐縮ですが、SVPの協働で有難かったことは何でしょうか?

(甲田)振り返って分析する癖がついたのは、あの2年間があったからだと思います。

「この2週間にやってきたこと」「次の2週間にやること」をちゃんと振り返る。こういう習慣は、今思えば当たり前なのですが、当たり前ができないのです。創業したばかりの頃は毎日が何か予想外なので。それがなかったら、今でもやみくもに突っ込んでいたかもしれません。

AsMamaでは地域人材の育成、交流イベントの実施、アプリを活用したサステナブルな共助の仕組み、という3つが主なKPIになりますが、毎月1回、全プロジェクトで何をしたのか、数字がどうか、ここから何をするのかという知見の共有を必ずしています。

 

(Q)協働が終わった2017年以降、パートナーとの関係はどう変化してきましたか?

(甲田)全員が同じ濃度でお付き合いという訳ではないですが、いつでも気兼ねなく相談できる関係性が続いています。

すごくうれしかったことがあって、「ロキャピ」という、手渡しを楽しむ貸し借りアプリを去年11月にローンチをして、そのサポーターをお願いしたら、一番最初にSVPが紹介記事を出してくれたのです。応援しますと言ってくれても、具体的に動いてくれる団体は多くないので、その時はうれしかったですね。

 


(Q)事業が拡大し、今は社員や業務委託など、どれぐらいの人数の方が働いていますか?

(甲田)正社員がおよそ20人。フルタイムで160時間働いている業務委託の方が25人ほど。それ以外に、システム開発を委託している開発会社さん、デザイナー、顧問の方も入れると60人ぐらい。そして、全国で約1,500人がコミュニティリーダーとして活動してくれていて、毎月お支払いしている人は400人ぐらいだと思います。

 


(Q)甲田さん、AsMamaが取り組んでいる社会課題について、世の中の認識や社会の理解は、協働前の2015年から2017年、さらに今、どう変化してきていると思いますか。

(甲田)会社名がAsMamaで、最初は子育てをひとりで孤立奮闘させないところから始まっているので、10年経った今でもAsMamaイコール子育て支援会社だと思われているところがすごく多いです。当時は私の子どもが3歳で、子どもをひとりにしない、子育てをひとりでしないというところに共感した子育て世代の人たちが集まって、全国に共感で広がっていった感じがあります。
ですが、マンションとの協働などを始めた頃から、子育てをひとりでしないためには、子育て世帯同士が集まるだけではダメだよねと。そこにはパパも来てくれないと困るし、子どもを預かってもらう時には、ちょっと年の離れたおじいちゃん、おばあちゃんの方がいいこともあるし。

子育てで一番大変なのは0~2歳と思われそうですが、必ずしもそうではなくて、小学校1年生の壁、4年生の壁もある。小学校4年生になったら家で置いてきぼりになってゲームばかりしているのは子どもにとっていいのかということもある。0~2歳の子どもだけでなく、もっと幅広い年齢の子どもたちを多世代で助け合える、それがまさにコミュニティですよね。

ですので、最初は子育てという問題をなんとかしようという活動だったのですが、ひとりひとりが持つプライベートなことを孤軍奮闘させないようにということで、今は高齢者の方々の買い物支援や地域情報のシェア、そうしたことも頼り合えるようにする。災害の時にはエッセンシャルワーカーの人たちがちゃんと働きに行けるようにするために子どもを預かる。子育て支援というより、雇用の継続を支援できる体制をコミュニティで作っていこうと。子育てだけにフォーカスしないで「地域の課題は何?」「社会の課題は何?」ということをつながりの力で変えていくように、ちょっとずつ変わってきている感じがありますね。

 

(Q)世の中の理解や変化はいい方向に向かっているのでしょうか?

(甲田)創業した時は、子育てに関して世の中が冷たいという思いがすごく大きかった。今は「子育てイコール〈ママの仕事〉ではないよね」といったスローガンを国やメディアが出してくれたおかげで、子育ては孤軍奮闘するものではないという世論はだいぶ醸成されてきたと思っているのですが、コミュニティの希薄化は、コロナ禍の中で、もう1段進んでいます。

出生数が80万人を下回り、最近、Z世代の5割が「将来、子どもはほしくない」と答える調査結果が出て、子どもを持ちたくない理由の一番は経済的な理由かと思うと、そうでもなくて、「育てる自信がない」「自分の自由がなくなる」「子供が好きではない」といった理由なのですよね。どうしてそうなってしまったのか?やはり今、子育てしている人たちが孤軍奮闘しているのです。雇用も今は、M字カーブからL字カーブと言われていて、働き続ける人が多いけれど正社員を辞めて非正規雇用で働き続ける、給料はガクンと下がる、経済的な困窮もあるし、3組に1組、もはや2組に1組になると言われている離婚の数も多い。そうした大人世代を見て、自分のことだけでも精一杯なのに、子どものことなんか責任持てない。大学生の半分は奨学金で借金抱えて世の中に出るわけなので、子どもを持つことに夢が持てないという若い人たちがすごく多いのです。

だからもう最後のチャンスです。日本の減っていく人口をなんとか底支えするのは最後のチャンスですよというところで、現役で子育てしている人たちが子育ては楽しい、子育てしたことによって多世代とつながったり、むしろ自分の自由度が増したり、趣味が増えたり、ライフステージが上がったというような発信をもっともっとしていって、子育てはもちろん、空いた時間を誰かとシェアするのがかっこいいという、そういったモデルケースをいっぱい作っていかなければいけない時代になっていると思います。



(Q)その領域で、AsMamaとして貢献できている、もしくはこれから貢献できることは何でしょうか?

(甲田)2016年に不動産会社さんと一緒にコミュニティ付きマンションを始めた時は、その不動産会社からはOKをもらったものの、他のところで営業すると「自分たちからお金を取るの?」といった反応も多かったです。自治体に対しても、「コミュニティを作ることによって子育てや生活を孤立・孤独にさせない取り組みをしましょう!」と言ったら、「どうぞやってみて」と。「いや、そうじゃなくてちゃんと予算とってやるんですよ。誰がボランティアで地方まで行くんですか?」という会話を何十の自治体としたぐらいでした。

今は逆に、自治体は人口が減って公共サービスが提供できない。だから住民自治で、例えば、病気の相談や子どもを産むときの相談、個人と個人が頼り合ってシェアリングをどんどん導入していかないと、もう福祉が提供できないという地方が増えてきたのですね。それで、AsMamaに相談もたくさんいただくようになりました。

しかし、1,740ある自治体のうち、AsMamaがすべてやるのは不可能で、毎年、2、3自治体ずつ増やしていくぐらいしかできないのですよね。これでは私が200歳まで生きても、日本全国の孤立・孤独はなくならないじゃないかということをコロナ禍にすごく悶々と思いました。サラリーマンを辞めてつながりが当たり前にある社会を絶対に作ると思ったけれど、自分の人生の中で完成しないということを悶々とし始めたんです。

それで、今の事業を伸ばしただけではだめで、もっとみんなが内発的な動機で身近な人とつながる仕組みは何かないか、リアルなコミュニティを復活させるにはどうしたらいいか、寝ても覚めても考えていた時に、家の中の8割のモノが使われていないというニュースを見たんです。確かに、うちで言うと、スーツケースも使ってなければスノーボードも何年も使ってないし、フォーマルの服とか鞄とか、着なくなった着物もある。誰かに貸してと言われれば、あげてもいいぐらいの感じですが、また使うかもしれないとも思う。

知らない人だと不安なものに関しては、ハッシュタグで〇〇マンションとマンション名をつけて、そのマンション内で貸し借りしたり、タイトルに「リアル友達限定」とつけて、リアルな友達だったらお気に入りのブランドでも貸してあげようというサービスを考えたのが、「ローカルキャピタルシェアリング」を短くして「ロキャピ」です。

これを広めていくことによって、私物が誰かの役に立つことでちょっとした収入になったり、同じ趣味の人と出会えたり、セレンディピティがある暮らしを日本中に広げていけたらいいなと思っています。できれば海外にも展開させて、今SDGsや循環型社会という、モノを大事にする文化もあるので、循環型社会と地域のつながりを両立する仕組みとして「ロキャピ」をグローバルサービスに育てるぞと思っています。

 


(Q)SVPがこれまでに協働した団体は64団体になりましたが、何か一緒にやりたいことや考えてみたいことはありますか?

(甲田)私たちが地域でコミュニティを作るときにすごく大事にしているのは、例えばヨガ教室をやっている人がいたときに、ヨガ教室がいつも満員御礼になるために、その人ががんばるのではなくて、その周りの人たちが「この人はヨガ教室やりますよ」ということを必ず発信してあげましょうと伝えることです。そうすると、この人は100人しかフォロワーがいなくても、100人ずつフォロワーがいる人が10人集まれば1,000人に対する発信力になるじゃないですか。

SVPの協働先も64団体になったということは、各団体がお客さまを持っているので、顧客の共有ということができるはずなのですよね。支援者の共有とか。なので、グランドルールとしてSVPの協働先で、何か新しいサービスをローンチしましたとか、クラウドファンディングをやっていますとか、人材募集していますというようなことがあったら、みんなでそれをシェアしあうカルチャーができていけばいいなと思います。

取り組む課題は違っても、同じように社会を良くしたいと思っている同志だという共通認識があれば、共同発信や人材の交流とか、そうしたこともできるのではないかと思います。

 

===============

▼株式会社AsMamaについて
目指すビジョンは、社会を構成するすべての人や企業や団体等が、頼ること・頼られることを通じて本来の能力を発揮でき、それぞれが理想とする経済的、社会的、精神的豊かさの実現を創出すること。
主要サービスは、専用アプリ「子育てシェア」(登録会員数8.5万人以上)。地域にあわせてアプリをカスタマイズして実装し、地域に住む人々や、活動団体、企業、遊休地の持つ価値を発掘・育成し、様々なステークホルダーと連携しながら、住人の交流機会を提供し、「共に頼り合えるコミュニティ」をつくることを目指す。

 

===============

▼代表/甲田恵子氏

大阪府生まれ。フロリダアトランティック大学留学を経て、関西外語大学英米語学科卒業。1998年、省庁が運営する特殊法人環境事業団に入社。役員秘書と国際協力関連業務を兼務する。2000年、ニフティ株式会社入社。マーケティング・渉外・IRなどを担当。2007年、ベンチャーインキュベーション会社、ngi group株式会社に入社し、広報・IR室長を務める。2009年3月退社。同年11月にアナログとデジタルの両輪による子育て共助コミュニティ、株式会社AsMamaを創設し、代表取締役CEOに就任する。

===============

▼SVPの協働内容の概要

◆協働期間:2015年~2017年

◆当初の協働計画:

サービスを既に展開し一定の実績もあったが、属人的な業務遂行や能力に頼らずに事業拡大できるようなマニュアル化・効率化、AsMama認定のコミュニティリーダー「ママサポーター(現:シェア・コンシェルジュ)」を含む人財育成と活動支援などが課題だった。3か月かけて現状把握を行った上で協働計画を作成、以下のテーマを設定した。(1)作りたい共助の姿の策定と共有(2)子育てシェアが利用されやすく満足されるところまでに必要なサービスの改善(3)安定的に拡大できる組織体制整備・運営の仕組化

◆協働の成果と実績

<経営戦略>
・共助社会へ向けたビジョン策定
・ママサポーターの活性化策検討

<調査分析>
・子育てシェア利用実態のデータ分析
・カスタマージャーニー作成

<組織体制整備>
・組織基盤整備(体制、役割の再定義等)
・イベント等業務マニュアル作成支援
・地域イベント開催の現場での支援