8月29日、東京・大手町にあるUBSグループのオフィスで開かれたイベントに、SVP東京の投資・協働先である特定非営利活動法人第3の家族の奥村春香代表が登壇。UBSグループ社員有志とSVP東京パートナーの計14名が参加しました。
UBSグループとSVP東京のパートナーシップによるコンサルティングセッションの7回目です。社会的課題の解決に取り組むNPOやソーシャル・ベンチャーの課題について、UBS社員有志がビジネススキル・専門性を活かして議論し、新しい切り口や実効性のある解決策を考え実際の取り組みにつなげていく仕組みです。
第3の家族の奥村代表は、大学3年生の時に弟を自死で亡くしたことをきっかけに、家庭環境問題のはざまで悩む少年少女のためのウェブサイト制作から活動を始めました。奥村さんが社会課題として訴えたのは、「虐待」には至っていなくても、親の理想が厳しすぎて子どものストレスになったり、親の過干渉や、子どもの性に関する意識への無理解によって子どもが疲弊しているケースが多いことです。
そうした子どもたちに対して、悩みを打ち明け、励ましあうためのウェブサイト「gedokun」と、相談先になる社会資源やロールモデルとなる対処、人に頼るコツなどを紹介する「nigeruno」を運用しています。その際、少年少女が「うざい」と思うことはせず、「寄り添うために、寄り添わない支援をする」というのが大きな特徴です。
情報サイトにリアルタイムで飛び込んでくる子どもたちの投稿の実例などを紹介しながら、プレゼンは進みました。
そして、活動を広げていく上で奥村代表が感じている悩みとして、若者からの支持は多いが、年齢が上の世代からは理解されにくいこのサービスについて、どうすれば関心・共感をもってもらえるのかグループに分かれて議論しました。
議論では、良いサービスだと思うが大人向けの説明やアプローチは工夫する余地があり、社内の親世代が作っているグループと意見交換する機会をもうける、他団体・企業とコラボできるイベント企画を考えるなどのアイデアが出ました。
次回セッションは9月20日。月1回のペースで様々な領域の社会課題に取り組む団体代表に登壇してもらい、UBS社員有志とSVP東京のパートナーシップで支援できることを模索していく取り組みを続けます。