5月23日、東京・大手町にあるUBSグループのオフィスで開かれたイベントに、SVP東京の投資・協働先であるテクノツール株式会社の島田真太郎社長が登壇。UBSグループ社員有志とSVP東京パートナーの計14名が参加しました。

UBSグループとSVP東京のパートナーシップが4年ぶりに始まり、再開されたコンサルティングセッションの4回目です。社会的課題の解決に取り組むNPOやソーシャル・ベンチャーの課題について、UBS社員有志がビジネススキル・専門性を活かして議論し、新しい切り口や実効性のある解決策を考え実際の取り組みにつなげていく仕組みです。

テクノツール株式会社の島田社長は、父が創業した会社を継いだ経緯からプレゼンを始め、なぜ「本当の可能性にアクセスする」というミッションを掲げて障がいのある方の支援のための技術開発や就労支援に取り組んでいるのか発表を進めました。

(その人が動かせる部分にあわせて意思をPCに伝えることができるツールを開発・活用する)

特に力を入れているのは、「重度肢体不自由」と呼ばれる方たちへの支援です。寝たきりなど身体的には困難度が高いが、働きたいという意欲も能力も十分にあるのに、社会としてそのサポートが十分できていないと訴えています。
テクノベース社では、たとえ寝たきりであっても、手の指先、足の指先、目の視線など、動かせるところがあればその小さな動きをPCに入力できるツールを自社開発したり、海外から輸入した上で、ひとりひとりにカスタマイズして届ける事業を続けてきました。社内でも、障がいのある社員2名が活躍しています。
そうした知見の上に、去年12月、就労継続支援B型事業所テクノベースを立ち上げ、障害の重い方のための仕事を創り出すことに取り組んでいます。

さらに新しい取り組みとして、車いすユーザーを中心とするeモータースポーツチームを始動させています。
〈今年4月のプレスリリースはこちら〉
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000030406.html

身体障害があってもeモータースポーツ(レーシングゲーム)に参加できることは本人にとって喜びですし、高いレベルでプレイできるということは、PC操作が必要な仕事も十分にできることの証明になります。
テクノツール社のチームには、以前レーシングドライバーだった方も加わっているということで、今後の展開が楽しみですし、「本当の可能性」を社会に示すミッションにも相応しいとプレゼンを聞いていて感じました。

プレゼンの後、重度肢体不自由の方の仕事を創っていくための方策や、車いすユーザーのeモータースポーツチームが企業とコラボレーションするためのアイデアについて、UBS社員の方々に意見やアドバイスを求めました。
仕事創りのアイデアとしては、企業のためのリサーチ、プレゼン資料作成、データ解析などの可能性がありそうです。eモータースポーツについては、企業社員の家族も参加できる楽しいイベントを企画して、障がいのある方と接点を作るところから始める案が、具体的にイメージできました。

次回セッションは6月27日。月1回のペースで様々な領域の社会課題に取り組む団体代表に登壇してもらい、UBS社員有志とSVP東京のパートナーシップで支援できることを模索していく取り組みを続けます。